「2000万円って、誰が決めたの?」深海から見た老後問題の正体
ある日、テレビから「老後2000万円問題」という言葉が流れてきた。
部屋の空気が一瞬だけ、重くなった気がした。
ねえ、その2000万円って——誰が決めたんだろう?
— Observation —
ボク、テレビの前で聞いてたんだけど
ボク、深海でぷかぷかしてたある夜のことだよ。水面の上から、こんな言葉が降りてきたんだ。「老後2000万円が必要です」って。
それを聞いたとたん、ニンゲンたちの顔がさーっと青くなってたよ。「2000万円……そんなの無理だ」「いまの貯金じゃ全然足りない」って。部屋の空気がどよーんとしたの、ボクには丸見えだったんだ。
でも、ボク、ずっと不思議に思ってたんだよね。その「2000万円」って数字、いったい誰が計算したんだろ?どんな人をモデルにした数字なんだろ?って。
「ねえ、怖い数字を先に言われると、その数字が正しいかどうかより、怖さの方が先に来るんだよね。ボク、それって変だと思うんだけどなあ。」
— 深海3000m、テレビの音を聞きながら —
— The Origin —
「2000万円」の産まれかた、知ってる?
2019年に金融庁が出した報告書に、こんな試算が書いてあったんだって。「老後30年間で約2000万円の取り崩しが必要になる可能性がある」って。ボク、原文を読んでみたんだよ。
したら、すごーく細かい前提条件がついてたんだ。「夫65歳・妻60歳の無職夫婦モデル」「毎月の収入より支出が約5.5万円多い家庭」「その赤字が30年続いた場合」。この3つの条件が揃って初めて出てくる数字だったんだよ。
ね、これって「全員に当てはまる数字」じゃないんだよ。独身の人には関係ないし、支出の少ない人には少なすぎるし、都会に住んでる人には足りないかもしれない。なのにテレビは「2000万円が必要です!」ってみんなに向かって言った。
「ボクにはよくわかんないや、おじさん。「平均の人」って、どこにいるの? ボク、深海でずっと探してるけど、まだ会ったことないんだよね。」
— 無邪気に核心を突く子鯨 —
— By The Numbers —
(無職が前提)
(支出−収入)
(95歳まで)
これがあの「2000万円」の正体。あなたのモデルじゃないかもしれないよ。
— Deep Psychology —
ボクが深海で学んだ「不安の仕組み」
でも、なんでみんなあの数字を聞いて、すぐ「大変だ!」ってなったんだろ?ボク、それも調べてみたんだよ。
心理学に「損失回避バイアス」っていう考え方があるんだって。ニンゲンって、「1万円もらう喜び」より「1万円失う恐怖」の方が2倍以上大きく感じる生き物なんだって。だから「2000万円必要です」って言われると、まだ失ってもないのに、もう全部失ったみたいな気持ちになっちゃうんだよ。
行動経済学者のカーネマンさんたちが発見したこの仕組み、ボクからしたら「あー、だからあの夜みんな青ざめてたんだね」ってすごく納得だったよ。
人間は利益を得る喜びよりも、同じ大きさの損失を避けようとする動機の方が強い。これは生存本能に根ざした普遍的な認知バイアスである。
— プロスペクト理論(カーネマン&トベルスキー、1979年)をホエール語訳 —
つまりね、「2000万円足りない」という恐怖のフレームで話が始まると、ニンゲンの脳は正確な計算より先に「やばい!どうしよう!」モードに入っちゃうんだよ。その状態で情報収集してもね、だいたい余計に不安になるだけなんだ。ボク、知ってるよ。
「不安にさせておいた方が、便利な人たちがいるんだよね。ボクには関係ないけど、おじさんには、ちょっと関係あるかもしれないよ。」
— とぼけた顔で核心を突く —
— Your Own Number —
じゃあ、ホントに必要なお金ってなんだろ?
ボク、ここで一個だけ大事なことを言うね。「2000万円が嘘だ」って言いたいわけじゃないんだよ。「あなたに必要な数字は、あなた自身にしか計算できない」って言いたいんだ。
必要な数字の出しかた、シンプルにするとこうだよ
①まず「今、月いくら使ってるか」を出す。これだけが出発点だよ。家賃・食費・光熱費・娯楽……全部ひっくるめて、自分の月の生活費。
②そこから「年金でいくらもらえそうか」を引く。ねんきん定期便に書いてあるよ。その差額が、毎月補填が必要な金額。
③その差額に、生きていたい年数をかける。それが「あなたの2000万円」。500万円かもしれないし、3000万円かもしれない。でもそれは、テレビが決めた数字じゃなくて、あなたが計算した数字だよ。
「誰かが決めた数字で怖がるより、自分の数字を出した方が、ずっと楽になるよ。ボク、そう思うんだけど、どう思う?お姉さん。」
— 深海から水面を見上げながら —
— First Step —
深海からの伝言——明日できる一歩
ボクからのお願いは、たった一つだよ。難しいことは何もしなくていい。
今月の支出を、紙に書いてみてよ。家賃・食費・スマホ・サブスク・外食……なんでもいい。正確じゃなくても大丈夫。ざっくりで十分だよ。
「2000万円」という他人の数字と向き合うより、自分の月3万円の外食費と向き合う方が、ずっとリアルだよ。そこから始めてみてよ。怖くないから。
あなたの未来を決める数字は、テレビじゃなくて、あなた自身が出すものだよ。ボク、そう信じてるんだ。
「2000万円、誰が決めたかわかったね。じゃあ次は、あなたの数字、あなたが決めてみてよ。ボク、深海から応援してるよ。」
— ホエール坊や、水面に向かってひとこと —
— Deep Dive —
深海の視点で、次のアタリマエへ
ホエール坊やはいつも深海からニンゲン世界を観察してるよ。
「なんか変だな」と感じたことがある人は、一緒に潜ってみてよ。
togamin.com では、お金・組織・人間関係の「当たり前」を揺さぶる記事を届けてるよ。

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